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看護部「病棟ボランティアより」

ボランティアの榎本です。

 

日々の寒暖差が激しい今日この頃です。
過ごしやすい季節になってきたと思ったのも束の間、
駆け足で冬の足音が近づいてきました。
ここ数年は四季の移ろいにこれまでには無いような変化を
感じるようになり、日頃医療に携わる者としては感染症の
ピークが読めなくなってきているのも無視できない問題です。
再びの面会制限の兼ね合いもあり、暫く皆さまにお会い
出来ていないことを寂しく思います。

 

「人生で何をしてきて何を残してきただろう」

 

楽しいおしゃべりが中心だった患者さまが、ある時突然
そうおっしゃいました。
奇しくもその日がお話しをした最後の日になったことを、
私は翌週に知ることになります。

 

傾聴活動をしていると、その方が歩まれてきた人生を
お聞きする機会が非常に多いです。
偉人や有名人、歴史に残るような人生でなくても、
一人一人の人生に背負ってきたことや、数々のドラマが
あり、悲しみや喜びがあることを改めて実感します。
目の前のあなたはこの世界にただ一人、一回きりの切符を
持って人生という旅をしている・・・
深く心に刻んでおきたいものです。

 

この苦悩に満ちた運命と共にこの世界でただ一人一回だけ立っている
【夜と霧 V・E・フランクル】

 

変転極まりないこんな世の中だからこそ、変わらぬ信念を
大切にしていきたいと思います。